2013/10/10 ~6日目①~




モーニングコールより前に起き、朝7時にひとりで朝食会場へ。
金剛山も食後景
金剛山も食後景。


食事を終えてロビーに居ると、男G3同志が血相を変えてやってきた。


おはようございます。
男G3 同志、探しましたよ。さっき部屋にモーニングコールに行ったけど、何度ドアを叩いても出てこない。
何度も名前を呼んだだ。そしたら向かいの部屋の人がその音を聞いてドアを開けて変な目で見られましたよ。
昨日は3日で回るスケジュールを1日で回りましたから、ひょっとして何かあったのかと思いました。
そうでしたか(笑)、さっき食事してきました。昨日はよく眠れました。
(※昨日は本当に大変だった。年寄りなら死んでもおかしくない)
男G3 あーびっくりした。(※こっちもです)


そのままホテル近辺で朝の散歩へ。


金剛山のモザイク画
見慣れた壁画。コンビニ並みにどこにでもある。


あーやって毎日花を置くんですか?
男G3 毎日じゃない。今日は党創建記念日だから、そういう日だけです。


男G3 昨晩テレビをご覧になりましたか?
はい。将軍様の現地指導が放送されていました。
男G3 うん。あとはまたアメリカと南朝鮮、日本も加わって大規模な軍事訓練をして我が国を挑発しているらしい。
困った奴らですね。


金剛山ホテル
金剛山ホテル。良いホテルだった。

↑文字:先軍朝鮮の太陽、金正恩将軍万歳!


金大中や盧武鉉の時はあまりモメ事も無かったんじゃないですか?
男G3 親北はアメリカが許さないんでしょう。

男G3 同志は朝鮮語もお分かりになりますし我が国の事も詳しいから、ラジオプレスからスカウト来るんじゃない?
ラジオプレス?
男G3 知らない?ラジオプレス。日本の通信社だ。


アジアプレスは知っていたが、私とした事がラジオプレスは知らなかった。
北朝鮮情報に強い通信社らしい。よくよく考えたら私も半ばジャーナリストのような事を
しているのかもしれない。自分でもよくここまで色々話した内容を覚えているものだと思い、
そういう仕事に向いているのかもと思う事があるが、色々調べてみると旅行という行動や
緊張状態においては自然に記憶力が増すものらしい。そしてこの国では2つの条件が揃う。

道理でよく覚えているはずである。



地元の人達が先程のモザイク画の首領様と将軍様にご挨拶。
金剛山のミネラルウォーター
金剛山のミネラルウォーター。


ホテルのスタッフと男G3同志の会話に入る。


男G3 ホテルは如何でしたか?
布団がふかふかで良かったです(本当)。ですが風呂が熱すぎて入れませんでした。
男G3 それは、係員に言って調節してくださいとの事です。


風呂から出て廊下を渡って入り口の係員に言うのもちょっと面倒・・・。
とりあえず納得した。



金剛山は自然が好きな人なら一度は訪れてみても良いだろう。



平壌へ出発。

↑文字:将軍様に従って千万里。


外国人によく現地の撮影スタッフが付いていますが、あれ良いですね。(※旅行DVDを作ってもらえる)
男G3 70ドルで付けられます。日本人1人には付きませんけど。


一昨年前にElekt_raさんを案内したんじゃないですか?
男G3 あぁ、覚えています。ご存知ですか?
インターネットで見ただけです。
男G3 とても気の優しい青年です。日本に帰ったらこう伝えてください。
****さんに合う優しい彼女ができるよう、遠いピョンヤンの空の下から祈っていますよ、と。
わかりました(笑)。
男G3 (独身を気にして→)どうしてあんな良い人を放っておくの?日本の女性は見る目が無いなぁ。


帰国後に伝言を本人に伝えておいた。


北朝鮮の駅
駅舎。
日本海(朝鮮東海)
日本海沿いを戻る。


男G3 そういえば先月も日本人の男性が来ましたよ。そう、****さんという人だ。知っていますか?
知りませんね。(※私とて誰でも彼でも知っているわけではない)
男G3 イラク等でのアメリカの戦争犯罪を共和国と一緒に糾弾すると言っていました。
ほぅ。(※革命家あらわる)
男G3 そしてその人は世界に散らばっている3万人のアメリカの特殊部隊に追われていて、共和国にも特殊部隊が
潜んでいるけど数は少ないので比較的安全、という事で共和国に来たと言っていました。
(※追っ手??)そういう事をするならイランとか中東も良いんじゃないですか?
男G3 イランも反米だけど、イランにはインターネットがあって米軍の特殊部隊が色々交信していて危険、だそうです。
共和国はインターネットが無いから安全だ、と。
ほぉ~。(※ゴルゴか何かか・・・)

男G3 彼は「日本も朝鮮もアメリカの軍事兵器による電磁波攻撃に晒されている、どうしてそれが分からないの!?」と
僕に言うんだ。真顔で。
うーん・・・(※なんか怪しくなってきた)。有名な活動家かもしれませんね。インターネットで活動しているかも
しれないので帰ったら調べてみます。
男G3 その人はインターネットはやらない。インターネットからアメリカの特殊部隊に追跡されるから、という理由だ。
そして日本でも毎日宿を変える。同じ場所に居ると特殊部隊に居場所を突き止められるから、と、こう言うの。
昼もアメリカの軍事兵器による電磁波を恐れて外に出ないみたいよ。


金剛山青年線?
金剛山青年線か。

こういうのも撮っていいとの事。


男G3 その人を観光に連れて行こうとしてもホテルから出たがらない。どうしてかというと、予定しているコースは
既に共和国に僅かながら潜んでいるアメリカの特殊部隊が察知して先回りされて待ち伏せされるから危ない、
と言うんだ。
なんか、凄いですね・・・。(※他に言葉が見つからない)

男G3 連れて行かない事には我々も仕事になりませんから、こちらも考えただ。
「***さん、予定していた観光場所ですが、アメリカの特殊部隊を撒く為にコースを変更して別のどこどこへ
行きます。」と、こう伝えました。そうしたらその人は喜んでそこへ行くんだ。物凄く感謝されましたよ。
ガイドも大変ですね(苦笑)。けどそういう人は共和国の思想に合いそうですから歓迎すべきじゃないですか?
男G3 そうかもしれないけど・・・、その人はちょっと考えすぎだ。逆に心配です。
ホテルで食事はしっかり食べていましたから食欲はあるようだったけど・・・。


話を聞いて、なんとなく事情は分かった。たぶん危険な人では無さそう。
それにしても私を含め、共和国を訪れる人はどこかクセがある人が多い気がする。


将軍様の鉄道
避暑地らしいのどかな光景。
北朝鮮の電車
↑文字:金正恩同志に従って、最期の勝利に向かって前へ!


定年後もガイドやりますか?
男G3 やらない。最後の10年は自分の趣味の釣りをして余生を送ります。
そうですか。(※大体平均寿命は定年60歳+10年=70歳くらいか。次また会えるかどうか・・・)



平壌以外の地方にも金正日総書記のモザイク画が完成した模様。

比較的きれいな住宅地。開城よりきれいかも。


男G3 秋といえば、イナゴやどじょうの季節です。同志はどじょう鍋とか食べますか?
いや、食べないです。(※昔の人が好きそうな食べ物)






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