2016/01/09　～1日目②～

いつもの高麗ホテル1Fのレストラン。ここはオプション料金が発生し、今回は500中国元程。

2年ぶりの大同江ビール。これが無いと始まらない。

私	＜	それでは再開を祝して、祝杯！
G達	＜	祝杯！
私	＜	今年は運転手さんの姿が見えませんが。
男G4	＜	運転手さんにお酒はあまりよくないので、奥の方で食事します。
私	＜	そうですか。そういえば、男G4同志は清津出身でしたか。
男G4	＜	はっはっは（笑）、それもあの人から聞きましたか？
私	＜	はい、清津はもっと北の方ですから平壌より寒いんじゃないですか？
男G4	＜	いや、内陸部の平壌の方が寒いです。
私	＜	それは意外ですね（※実際北海道の北端に位置する稚内より内陸の旭川の方が寒い）。
私	＜	女G3同志は共働きですかね。
女G3	＜	はい、私は子供が居ませんので。
私	＜	共働きならドンジュ（金持ち）ですね。 ※DailyNk：北朝鮮の赤い資本家「ドンジュ」の推定資産は平均10万ドル
女G3	＜	まぁ、そんな言葉よく知っていますね（※男G4と目を見合わせながら）。
男G4	＜	女G3はドンジュだからご馳走になりましょう。
女G3	＜	（笑）

シウォナダ！（爽快）。やっぱりコレですわコレ、ここに来たらコレ。

熟成が進んだ共和国産キムチ。辛くなくてやや浅漬けのようなマイルド食感で美味。

男G4	＜	同志、すみません、今回はこんなブスが付いてしまって・・・（※おっさん何言い出すのや（笑））。
私	＜	いやいや、何てことを。日本でそんな事言ったら捕まりますよ（笑）。
女G3	＜	こうやって旅行社の事務所でも席が近いからいつもいじめてくるんですよ・・・、私も嫌ですよこんな顔の大きいおじさんは（笑）。
男G4	＜	これがたくましい朝鮮男性の顔ですよ。
私	＜	顔よりも心です（※あかん、フォローというか泥沼・・・）。
私	＜	男G4同志を生活総和で批判すべきですね。
男G4	＜	はっはっは（笑）。
女G3	＜	生活総和、そんな事まで・・・（※かなり驚いている）。

私の共和国でのあだ名は先軍政治研究家、甘く見てもらっては困る。
このように大抵のガイドは外国人はそういう文化を知らないと思っているので
ちょっと単語を出しただけでかなり驚かれる。革命家として熱意を見せるなら
生活総和や突撃隊等の単語について色々聞いてみると言いだろう。

若いガイドはガードが固く、これらの事は教えてくれないが、年配のガイドなら
気さくに教えてくれる事もある。私が知る限り現役で50代のガイドはこの男G4と
もう1人男性ガイドが居る。2年前の男G3は残念ながら除隊したので計2人。

私	＜	こちらでは禁煙キャンペーンとか無かったですか？ ※DailyNk：北朝鮮、国を挙げての「禁煙活動」アピール
男G4	＜	まぁそういう時期もありました。
私	＜	といっても、元帥様自身がタバコお好きですもんね。
男G4	＜	そうですね。
私	＜	将軍様も外国のタバコお好きでしたからね、マルボロとか。
男G4	＜	確か将軍様は日本のじゃなくて他の外国の物をお好きだったと思います。名前は忘れましたが・・・。
私	＜	あぁ、何かありましたね、私も忘れましたが。元帥様も外国製のたばこを？
男G4	＜	いや、元帥様は国産の物しか吸いません。なるべく自国の物をお召しになります。
私	＜	なのに男G4同志は外国産が好きですね。事大主義じゃないですか？
男G4	＜	タバコは・・・、そうですね（笑）。
私	＜	こちらの人の平均寿命って男性は70歳、女性は80歳くらいですか？
女G3	＜	女性は75歳くらいです。主人がよく私の母の面倒を見てくれています。

後で思い出したが、将軍様の好みはロスマンズロイヤルというタバコだった。
3年前買おうとして既に生産が終わっていた。あの料理人が将軍様に献上して
好評だったサントリーインペリアルも生産が終了しており、時は無常に移ろいゆく。

ここでは書かないが、女G3も結婚や嫁姑の関係など、色々と身の上話を教えてくれた。

薄く甘辛い味付けの牛網焼き。大同江ビールにマッチ。

2年前食べたチェンバン冷麺とこの普通の冷麺で味は同じである事を確認。色んな出汁の風味が混ざった複雑な味ですんなり旨いとは言いづらいが、現地の味はこういう物なんだと思う。やはり3年前の料理人はどこかへ移った模様。

2種で味の違いがあるのかずっと気になっていた事が判明し、今回の旅の目的を一つ達成した。
やはり3年前の感動の味と変わっており、料理人が変わった模様。今回も前と同じで悪くないけど
正直言うと大阪鶴橋のかどやとか冷麺館、 関東だと横浜の関内苑の冷麺の方が旨いと思う。
この辺は日本民族と朝鮮民族の好みの違いなのかもしれない。

女G3が冷麺にからしを入れすぎて涙目になっていたのがかわいかった。

私	＜	3年前とやはり味が変わっています。
男G4	＜	そうですか、作る人の手で味が変わると言いますからね。
男G4	＜	こちらではお酒を飲むなら冷麺の他に何も頼まなくて良くて、この冷麺の具をつまみにして飲むんですよ。
私	＜	ほぅほぅ（※安くあがるので次回から是非そうしたい）。
男G4	＜	冷麺なら日本だとモランボンが美味しいと聞きましたよ。
私	＜	そうですか、今度行ってみます。

モランボンは焼肉のタレだけでなく東京の府中や神宮前に焼肉店も存在する。
冷麺の食べ歩きで大体有名どころは回ったつもりだったが、こんなメジャーな
店にまだ行けてなかったのをここ北朝鮮で再発見し、視野の狭さを自己批判。

食後は駅前観光。外の気温はマイナスの平壌。

路面が凍ってカチカチ。タクシーに人が群がっていた。

私	＜	北京の方が寒い気がします。
男G4	＜	今は風が無いですからね。こちらも寒いと思いますよ。

しばらく歩くと寒さが身にしみてくる。男G4 ＜ 今日はライトアップが無いですね。

↑朝鮮の[平壌]心臓。特に駅周辺は変化が無いが、今後開発されていく事だろう。ホテルへ戻る。

部屋でテレビを付ける。スソタンの実験成功を祝賀し、主体朝鮮の揺ぎ無い決心を語る人民。

テレビでは"チュチェ（主体）朝鮮"という言葉がよく出てきていた。
昔は先軍朝鮮とよく言っていたが、軍よりもまずは経済優先で突き進む
決意の表れだろうか。明日ガイドに聞いてみよう。






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