パラパラ4次ブームがなかなか来ない理由

新たなパラパラの形？ "TikTok"

知り合いのDJによると、最近のオールジャンルイベントではTikTok音源を流すらしく、TikTokをよく知らない＆時代に取り残された自分は耳を疑ったが、以下の動画を観て納得した。

パラパラは本来ユーロビートに振り付けが付いた踊りであると前置きした上で、2000年の3次ブームで踊っていた自分が↑を観て思った率直な感想は・・・

ヨゴレでは？

汚れ、という、文字通りの意味でディスっているわけではなく、関西にはパラパラから派生したYOGOREという、汚れたレゲエなのか何なのか、名前の由来はもはや不明だが、レゲエやディスコ系の音楽にパラパラのような手振りの振付けが付いた踊りが存在する。

市販の振り付け映像は無く、クラブやイベントサークル内で脈々と伝わっていったようなパラパラの亜種で、なおかつかなりローカルなので直接TikTokと繋がりは無さそうだが、自分の頭の中で以下の整理になった。

上半身だけで踊る、という意味で考えたらTikTokもパラパラ亜種では？と思える。

関西で2000年頃に流行したヨゴレ。当時覚えたかったけど公式な振付け映像が無い＆既にパラパラを覚えるので忙しかったため断念、通って覚えるようなジャンルだったと思う。

細分化の進んだパラパラ

パラパラといっても本流は最新派、90'S、80'Sの3つに分かれ、80'Sが好きな人は90'Sが踊れなかったり、90'Sが好きな人は最新も80'Sも踊れなかったりするし、最新も90'Sも両方いける人はおそらく少ないのではと思われる。
ユーロビートの曲数自体が増えたので振り付けも増加し、ヲタ文化にまで派生して細分化が進んだことにより、全人口が1本に纏まるという事は無くなった。
客層が分かれた事で瞬発的な盛り上がりはあっても大きな爆発的流行は生まれにくくなったのでは、と思える。

90年代派に属する40代の自分としては、最新についていく気も起きず、振り付け映像が乏しい80'Sをどう覚えて良いかも分からないので90'S限定のイベントにしか参加しない。以前80'Sのイベントに行って何もできず棒立ちだった苦い思い出。

パラパラとTikTokの比較

比較	Tik	パラ	コメント
覚えやすさ	◎	△	手軽に振り付けにアクセスできるTikTokとは反対に、パラパラは振り付けビデオが無いと覚えられない、かつ、やや複雑で曲数も膨大なので間違いなく新規は入りづらい。ビデオはYoutubeでほぼ見られる時代となったのである程度壁は解消されているものの、TikTokの動画と比べるとVHS映像の古臭さは否めないので若い人はとっつきづらそう。
若い世代の支持	◎	✕	言わずもがなの状況。現在のパラパラ人口のメインは40～50代が中心で10代は絶滅、20代ですらスーパーレア。
モテる？	◎	△	イベントやカラオケで踊れたら今まず間違いなく異性の気を惹けるのはTikTokだろう。パラパラを覚えても披露する場所はクラブに限られてくるし、客も毎度同じ人しかいなくて固定化されており、新規客は極めて少ないので出会いという観点では絶望的。そもそも人口も少ないのでパラパラを絡めてナンパするという、いわゆる「パラ打ち」はもはや死語で、パラパラを覚える苦労の割に決して報われる事は無い。パラパラで男子がモテるかというと✕だが、10代20代の女子が今クラブに行くとおじさん達に超モテるのは間違いない◎

キラキラした子達がブームの先頭で踊っているという点では、第3次パラパラブームの頃と全く同じで、やはり10代こそが流行の中心である事をひしひしと感じる。さすがについていこうとは思わないけど、自分が10代なら絶対にTikTokを覚えたと思う。

単純な振りのTikTokが流行るならヨゴレも再燃するのでは？と思ったが、TikTokでいくつかヨゴレの動画はあるものの、おバズり申し上げるまでには至っておらず。個人的には好みのヨゴレだが、おおやけに振り付け映像が出回っていないのがパラパラ同様にネックなのでやはり敷居は高い。

パラパラブームは来ている？

パラパラはユーロビートであればこそと捉えるならブームはまだ来ていないが、TikTokをパラパラの一つとみなせば今結構な勢いで来ていることになる。
パラパラはこれからも時代に合わせて進化していくのかもしれない。

今からユーロビートのパラパラを始めたい＆復活したいという人は、先程挙げた90年代系が最も選手層が厚く、Youtubeで振付け映像も豊富でオススメ。参考までに以下が東西の有名イベントなので、行ってみて是非とも"今"のパラパラを体感してみて欲しい。

【東京】マハラジャ六本木「パラ☆パラDISCO 90's」
【大阪】マハラジャミナミ「SUPER EURO CLASSIC」